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犬の血統とは

我々のペットとして飼っている犬種は、いつから世の中に存在していると思いますか?そもそも1800年代は、犬種は15種類程度だったと報告されています。その後、1900年代初頭に50種に増え、現在では、なんと400種を超えると言われています。イヌを犬種で分類するという考え方の背景には血統という概念がありますが、最近のイヌゲノム解析結果や、古代犬と現代犬との遺伝子の比較研究(日本では縄文犬と現代犬との遺伝子の比較研究が有名)によって、ヒトに血統が無いように、そもそもイヌには生物学的には血統などというものは存在しないことが確認されています。科学的には、イヌは全て雑種なのです。


犬の系統樹、皆さんは見たことありますか?あれは、さも血統の純粋性を強調しているのですが、あんなものは実はほとんどが嘘という説もあります。分かりやすく表現すると、あらゆる犬種は、あらゆる犬種と遺伝的に繋がっているということなのです。20世紀初頭ヨーロッパを席捲した優生主義は、人類に大きな影を落としたばかりか、イヌにも多大な影響を与え、そして現在も与え続けています。


前世紀初頭のヨーロッパでは、似た顔や体型、たまたま出た奇妙な特徴をもつ犬同士を掛け合わせ、「血統」「犬種」なるものを作り始めました。そうやって、この200年で、犬種なるものは20倍以上に増えました。そもそも雑種なのに、無理をして遺伝的グループを作出しようというのですから、遺伝的多様性は少なくなり、行き着く先は、先天性疾患、犬種特異的疾患が増えていくのは避けようがありません。


犬の数十万年に及ぶの歴史の99%が無作為の交配なのです。残りのたかだか1%の期間での良い血統の維持という非科学的なお題目が、実は取り返しのつかない遺伝的ヒズミをイヌに蓄積させていることにまったく気付いていない繁殖家と、犬種という非生物学的なイメージをばら撒いている動物業界の人々の罪は本当に大きいのではないでしょうか。犬種にこだわり過ぎる風潮について、みなさんももう一度考えてみてはどうでしょうか?

この記事のカテゴリーは「ペット犬の病気」です。
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